県議会政務調査費 全領収書公開へ条例可決

 岡山県議会は12月19日、政務活動費の支出に関する全ての領収書を公開する条例改正案を全会一致で可決しました。岡山県は全国の都道府県議会で唯一、領収書の提出義務を、1万円超の支出に限っていました。改正案は政務活動費の支出について、収支報告書に添付する領収書を「1万円を越えるものに限る」とした条文を削除し、来年4月から全ての領収書の添付を義務付けました。

県議会で、政務活動費の全領収書を開示する条例改正案は、いまの県議の任期中も過去4回提出され、いずれも自民党の反対で否決されてきました。今年の9月定例議会でも、日本共産党など自民党以外の会派が共同で提案した改正案を、自民党県議団が反対し、否決(10月3日)していました。

しかし、市民団体が起こした訴訟で最高裁が月、条例に定めのない1万円以下の支出についても領収書を公開するよう命じる判決をし、自民党も方針を転換したものです。

日本共産党岡山県議団(森脇ひさき団長)は、2001年の政務調査費(現政務活動費)条例施行以来、全ての領収書を自主的に公開してきました。 氏平みほ子党県議は同日の討論で、「公表への改善は当然」とのべ、「透明性をさらに高めるべきだ」として、会計帳簿や視察報告などの証拠書類の公開についても、条例で義務付けることなどを求めました。

 兵庫県の「号泣県議」が政務活動費の不正で不信をかうなど、政治とカネの問題で議員の在り方が問われているときに、岡山県自民党県議団がやっと、政務活動費の領収書全面公開にふみきりました。とてもおそ過ぎる決断だとは思いますが、それでも、これから、このことを機会に議会改革が進み、行政のチェック機能をはたす活発な議会となるように、期待したいと思います。