岡山県11月議会最終日

岡山県11月議会最終日
討論に立ちました。
特に、「令和4年度岡山県歳入歳出決算の認定」については、広域水道企業団の苫田ダムの「余り水」への支出や、とても儲かっている大企業に対し大型投資拠点化補助金として、今年だけで6億円を超えること、一方で「心身障がい者医療費公費負担制度」なと 県民のくらしや医療・福祉には厳しい施策が続いていることなどを理由に認められないと反対しました。
また、陳情について
〇陳情「地方自治を守るため、国に対し米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐる代執行を強行しないことを求めることについて」は、地方自治を守る連帯の思いを岡山からも示すべきだと採択を求めました。残念ながら共産党以外の会派はすべて反対しました。
〇陳情「女性のトイレへの男性侵入防止を求めることについて」は、LGBT理解増進法の施行にともない、『「なりすましトランスジェンダー」が発生し心は女と偽り、女性トイレを使う恐怖が拭いきりない」』という問題で法改正を求めるという内容の陳情です。
私は、この陳情に対し、反対の立場で討論をしました。
そもそも、LGBT差別解消法案として、超党派で準備されていたものが、急遽LGBT理解増進法に変更され、性的マイノリティーの方々の差別解消のはずが、「性的指向又はジェンダーアイディンティティにかかわらず、すべての国民が安心して生活できることとなるよう留意する」という文言が入り、「マイノリティー・少数派が多数派の安全を脅かさないように」という本来目指したものとは180度違う意図の法となりました。
全国の当事者団体でつくる「LGBT法連合会」の時枝稔(ときみのり)さんは、この問題でのインタビューで
「LGBT法案の国会審議やSNSなどで言われている「トランスジェンダー女性を装って女子トイレや女風呂で盗撮や性暴力をする」という言説ですが、もし実際にそういうことが起きたらそれはその都度きちんと罰していくべきです。でも、その懸念はLGBT法案とは直接的には関係のないことだったはずです。そうした議論で不安や恐怖を煽っていることが問題で、そこを皆さんに気付いて欲しいと思います。」と語っておられます。
フェミニストの上野千鶴子氏など22人が呼びかけ人となり「LGBTQ+への差別憎悪に抗議するフェミニストからの緊急声明」が発表されています。その中では、「女性の安全がトランスジェンダーの権利擁護によって脅かされるかのような言説は、トランスジェンダーの生命や健康にとって極めて危険なものになりかねません」と批判しています。
 トイレや公衆浴場は、だれにも安全であるべきです。女性の安全が脅かされている現状は、性暴力の防止、被害者支援の法整備と取り組みの不十分さが問題でがあるのであって、LGBTと紐づけて考えることは筋が違うと考えます。
女性の人権や安全を守ることと、トランスジェンダーの方々の人権、安全を守ることは対立するものではないと思います。
性の多様性を認め合う社会をめざす立場から、この陳情には反対しました。
共産党以外の会派は、すべて継続審査とされていました。難しい問題ですので、いろんな立場でしっかり議論されることはよいことだと思いました。
〇陳情「国立病院の機能強化を求めることについて」も賛成しました
国立病院をはじめ、公的医療機関は、すべての都道府県に設置され、国民の命を守るセーフティーネットとしての役割を果たしています。コロナ禍では、国や県からの要請を受けコロナ専用病床を確保し、全国規模での看護師等の医療従事者派遣にも対応してこられました。コロナの教訓を生かし、地域医療の充実を図るために、国立病院・公的医療機関の体制強化が必要です。経営効率が最優先されるのではなく、災害や未知の感染症など緊急時に対応できる体制の強化が必要と考えます。
この陳情も共産党以外は反対しました
請願について
請願「「教職員不足」にならないように教職員を増やすとともに、正規教職員の比率を高めることを求めることについて」賛成しました。
岡山県では、小中学校の非正規率が7.9%と以前より改善はしてきているものの、教員未配置の教室が常に存在することなどを見ても教職員不足は深刻です。正規の教職員の増員で根本的な対策を打つようもとめました
この請願は、民県の会派も賛成されました
請願「公立学校(小・中・高)のトイレに生理用品を常備するよう働きかけることを求めることについて」も賛成しました。県立学校では、今年の六月議会で高校生から出された陳情が採択をされ、8つの高校で実施が始まっていますがすべてではありません。ぜひすべての公立学校で常備されるようにするべきです。
この請願は、民県、公明の会派も賛成されました。